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新聞編集の基礎知識

原稿作りから校正までノウハウ、セオリーをまとめました。ご活用ください。

手描き文字の性格と指定

記事の内容にあわせて効果的に

手描き文字の性格と指定

記事の内容や紙面全体にマッチした手描き文字(レタリング文字)を、どう効果的に使うかが紙面全体の親しみやすさ、読みやすさのうえで大きなポイントになります。しかし、ひとつの紙面にあまり多く使うと効果が薄れます。

読者の心に深く訴えようとするときに必要なレタリング文字も、書体そのものが一人歩きをしたり、記事の内容にそぐわなかったりして紙面全体のバランス、印象をくずしてしまうようでは逆効果となってしまいますので注意しましょう。

上の実例〈A~D〉を見てください。同じ言葉でも書体によってはこれほど異なった感じを与えます。根強い国民的要求と運動の大きなうねりを呼びかけるような記事に〈C〉はイマイチです。しかし、家族ぐるみの楽しい催しの記事なら〈C〉はおもしろいかもしれません。

書体を選ぶ場合のポイントは、(1)おちつき(2)親しみ(3)つながりと流れ(4)アクセント…の四つを、紙面全体のなかで総合的にみることです。そして、文字のまわりの「空白」によっても読者に与える印象が変わってきます。とくに、充分な余白がないと生きてこない書体もあります。

別冊《書き文字・イラスト集》の中から選ぶときも、全体の寸法から割り出した一字あたりの寸法が、書体見本と合うかも点検しましょう。字数に関係なく書体と寸法を決めることのないように…。

指定の仕方

手描き文字=レタリングを依頼するときは、原稿に寸法を書き、別冊の《書き文字・イラスト集》から使用したい書体の番号を赤色で指定してください。

この《書き文字・イラスト集》掲載の見本以外でも、使用してみたい書体があればその見本をつけたり、あるいはどんな感じで描いてほしいのか、どんな記事につける見出しなのか、紙面のトップ記事の見出しなのか、などの説明書きを添付してください。

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