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知っておきたい紙面構成のタブー

両流れ

 左上の実例をみてください。Aの記事はイラストの右側を流れて、1〜2〜3〜4へと流れています。Bの記事はイラストの左側を流れて、5〜6〜7〜8へと流れています。つまりAとBの記事はイラストの両側を流れ、Cのケイで合流しています。こうした場合を〈両流れ〉と言われ禁じられています。
 とくに、A記事の1とB記事の5のところの最後が、文章の区切りで(。)でおわっている場合は、読者は2へとつづくのか、6へつづくのかわからなくなります。3のところも同じことです。また、Aの記事の2から、6へとイラストをとびこえて読んでしまうことにもなります。このように、読者を混乱させることはさけなければなりません。
 左下の実例は、これを修正したものです。ただし、記事Bのイとロがあとで述べる「泣き別れ」にならないよう気をつけましょう。

泣き別れ

 最初の実例のA記事の1は(。)で終っています。Bの記事の5の行の最後が(。)で終わっており、2の最初が行かえではじまっている場合は、2を読み落とす場合があります。
 また、6がA記事のつづきだと思う読者もいます。これを〈泣き別れ〉といって、さけたいことのひとつです。この〈泣き別れ〉をなくすには、校正作業のときに上段の最後の行から下段へ文章をおくってつづけるか、上段の最後の行を一部削除して下段をおくりこむかします。
 ただし《カコミ》《タタミ》の場合などのように、一つのマスのなかに入っている場合は、読み落すことがありませんから、さしつかえありません。しかし、上の実例のように〈両流れ〉と〈泣き別れ〉が重なったら大変です。

飛びおり

 流し組みの場合、記事は下段の右下あるいは真下へ流れるものですが、次頁の左上の実例のように、A記事が1から2へ飛びおりる形は禁じられています。
 とくに、1と2との間が〈泣き別れ〉になっていたら、2の記事は孤立して読まれなくなってしまいます。このように二段も〈飛びおり〉たら、まったく記事がつながりません。これらは絶対にさけたいものです。

飛びこし

 記事の〈流れの原則〉からいえば記事はぶつかったら下段へと流れるもので、何かを飛びこえて流れるものではありません。例外を除いては、飛びこしをやってはならないということです。
 例外とは@カコミ・タタミで見出しが真中にあるときAさし絵をつかうときB記事の中に広告やカットを入れたとき…などです。
 左下の実例をを見てください。記事Aの二段目は、中央のカコミ記事を飛びこえて左側に流れています。しかも、二段目の飛びこえる個所と三段目右側の記事の最初が〈泣き別れ〉になっています。Aの記事を読んでいる読者の眼は二段目の右側の記事を読み、カコミ記事にぶつかったら三段目の右側の記事に流れていくのが自然で、流れの原則からいうと、このように流れるのです。すると二段目左側の記事は読者の眼にはふれずに、どこかへ消えてしまいます。
 さらに、Aの記事は四段目右側で終わっており、四段目のBの記事の最後の行が(。)で終わって五段目に〈泣き別れ〉になって続いているため、Aの記事を読んできた読者は五段目にきて「あれっ?おかしいぞ」ということになります。たとえ、一瞬でも読者に戸惑いをあたえてはなりません。

ハラキリ

 左上の実例のように、五段目と六段目の間、七段目と八段目の間が、紙面を横断する場合を〈ハラキリ〉とよんで、これも紙面構成上〈タブー〉とされています。しかし、タブロイド判などでは、これをあまり考える必要はありません。
 これは、紙面がそこから分断された感じを与え紙面の統一感を失い、さらに、あとで述べる「見出しの直列や並列」がおこりやすいことと、両流れがおこりやすいこと、そしてなによりも、一方の端へ記事が流れていると、目の動きからも無理があり、読者に読みにくい感じを与えるためにきらわれているものです。できるだけさけるようにしたいものですが、ただ〈ハラキリ〉を必要以上に恐れすぎて、かえって無理な形になるようでは、もっと読みにくい紙面になってしまいます。
 流し記事だったら「押え」るものをもってきて、二十行以内で下段へおろして流すようにすれば、〈ハラキリ〉をふせぎ、記事を短く感じさせてくれ、紙面レイアウト上も美しくなります。
 また、下から二段目や一段目が、ハラキリになるのはさしつかえありません。

見出しの直列・並列

 左上の実例のCとDのような場合を、見出しの直列といいます。見出しCとDは合計五段の見出しという感じになっています。
 見出しCとDの場合は、まだ上と下の段数が違っているのですくわれますが、これらは形の上からいっても、たいへん見苦しく、紙面をタテに分断してしまいますから、さけるようにしたいものです。
 見出しBとCのように、同じ位置の段に同じ二段の見出しがならんでいるものを〈見出しの並列〉といってきらわれています。
 特集記事などで、並列させることに意味があれば別ですが、そうでない場合は、見出しの役割を相殺することになりますから、さけてください。見出しAとBの場合は並列ではありません。
 こうした見出しの直列や並列を〈タブー〉としているのは、見出しのもつ意味を殺してしまうことが、その理由です。
 とくに直列は紙面の右側だけにかたよったり、中央だけにかたよるなど紙面のバランスをくずしたり、並列や〈ハラキリ〉の原因になったりします。一段見出しの並列はかまいません。

シリモチ

 左下の実例のように、紙面の最下段に、二段以上の見出しや写真などを配置することを〈シリモチ〉といいます。
 これは、紙面のバランスをくずすためにきらわれているものですが、「ぜったいにしてはならない」というものでもありません。なるべくさけるようにし、やむを得ないときは上段の方の比重を重くするようにしたり、横見出しにするなどの工夫が必要です。

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